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円満退社が「できた人」と「できなかった人」の違いとは?円満退社がキャリアを決める


悩みのある会社員

転職したいんだけど、退職のことで会社で揉めるのは嫌だなぁ。
転職するんだけど円満退社したいなぁ?上司にうまく説明できるだろうか?
転職は3回目なんだけど、毎回会社と揉めてしまう... 何が悪いのだろうか...


本記事では上記のような疑問を解消します。

本記事の内容


本記事の内容

  • 円満退社のキャリア上のメリット
  • 円満退社を「できる人」と「できない人」の差
  • 円満退社に向けてやること

本記事の信頼性


外資系でHiring Managerや面接官として、100名以上の採用に携わり退職プロセスにも関わっています。

自身も複数回の転職実績がありますが全て円満に退職しています。

円満退社とは


人事用語集にあるように、円満退社とは、「会社は退職を快く認めている」「従業員は会社に対しわだかまりなく退職できる」ことを指します。


円満退社という言葉がある背景として、円満退社できない人が相当数いることを示しています。


2021年の神戸新聞社の調べでは、

71%の人が円満退社
29%の人がわだかまりを持って退社

しているデータが出ています。


かなりの割合で円満退社が出来ていないことがわかります。

筆者の経験


私は3回の転職経験がありますが全て円満退社です。


ありがたいことに、職種転換、年収アップ、勤務地の変更(海外)など、引き止めを受けて、拒絶しましたが、それでも円満退社できました。


「退職時には何かあったら戻ってきて欲しい」という言葉を頂き、最近でも状況を聞かれることもあります。


円満退社のキャリア上のメリット


円満退社はキャリア上大きなメリットがあります。

キャリア上のメリット

  • 現職と転職後の会社で協力関係の締結が可能
  • 業界内での評判が低くならない
  • リファレンスチェックの際に対応してもらえる

現職と転職後の会社で協力関係の締結が可能


特にIT企業を中心に1社単独でサービスを提供するのではなく連携して対応することが増えました。


同業種の場合であれば、転職後に前職との提携話を持っていくことが可能です。


また、営業であれば、前職に商品を販売することも可能です。

業界内での評判が低くならない


特に狭い業界の場合、どの会社にも知り合いが増えてきて、悪い噂が入ってきます。採用側の耳にも入ります。


前職で円満退社できなかったという情報(例えば、全く引き継ぎもせずに困ったなど)もたまに聞くことがあります。

リファレンスチェックの際に対応してもらえる


最近では転職プロセスの中にリファレンスチェックをすることが増えています。


通常は前職の上司に依頼するものですが、円満退社ではないと頼むことができません。


最悪の場合、リファレンス先が誰もいないということになります。

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円満退社「できる人」と「できない人」の特徴


それでは、円満退社が「できる人」と「できない人」の違いはなぜ生まれるのでしょうか?


伝えられた時の上司のネガティブな心理から考えます。

上司のネガティブな感情

上司の心理

  • 退職理由がネガティブ(会社側の責務による)
  • 人が減り仕事への影響が出る
  • 裏切られた

退職理由がネガティブ


退職理由は必ず聞かれます。

その際に「人間関係が悪い」、「希望する仕事ができない」、「給料が安い」というようなネガティブな退職理由を告げられた場合、上司としては、自分の評価に影響あり、改善の余地ありと考えてしまいます。

上司としては、「自分のせいで辞めていく」という心理が先行して、これを是正したいと考えてしまうのです。

仕事への影響が出る


退職を告げられると上司は仕事が単純に増えます。


退職に関すること(上司への報告、人事部への報告)や、人員を補充するための採用活動の準備、および、部内への人材調整などが発生します。


また、退職者の人が担当していた仕事をどうするのか?抜けて売上や業務の進捗に大きな影響はないか?不安を感じます。

裏切られた

付き合いの長い上司の場合、自分が育ててやったという思いがある方がいます。

円満退社ができる人の特徴


円満退社ができる人は、上司のネガティブな感情を取り除くができる人です。

退職理由がポジティブ


円満退社できる人はポジティブな退職理由を持っています。仮に会社の不満が理由でも、退職理由はポジティブな理由で伝えることが大事です。

ポジティブな退職理由の例としては以下のような内容があります。

  • もっと専門性の高い仕事がしたい
  • 新しい分野にチャレンジしたい
  • 起業したい


特に自社内でできないことを実現したいこととして上げられれば円満退社の確率が格段にあがります。

大部分の上司がスキルアップが目的での退職なら理解してくれます。

退職までのプロセスとスケジュールが明確


円満退社ができる人は退職までのプロセスとスケジュールがクリアになっています。

退職者が出ると、業務への影響の最小化と人員の補充が必要になりますので、上司としてはできる限り在籍して欲しいと考えます。

しかし、転職先は入社まで長期間待ってくれる会社も少ないのも事実です。

退職者に伴う業務が増える点について退職者ができることはありません。

できることは引き継ぎをしっかりと行い、業務への影響を最小化することです。

そのための一歩が引き継ぎスケジュールの明確化です。

転職者の仕事内容を見える化して、どの仕事を誰に引き継ぐのか、そしていつ実施するのか。ということがわかれば上司の心配は軽減されます。

円満退社できるひとは上司の不安感を軽減することが上手な人です。

退職意志がはっきりとしている


付き合いが長い上司の場合、感情に訴えて引き留めようする方がいらっしゃいます。


また、転職への心の揺れを感じた場合、そこをついて引き留めようとします。


円満退社する人は退職意志が揺らぐことはなく、”強い意思で退職することは決めています”。


何があっても辞める意思に変わりないことを、自分のキャリアアップを実現したいという意思をしっかりと持って上司に接しましょう。

補足:引き留められて辞められそうにない場合はどうするか?


円満退職は上司と転職者間の人間関係に依存します。


そのため、一旦こじれるとなかなか退職活動が前に進まないことがあります。


その場合は円満退社を諦めて、退職代行サービスである【退職代行ガーディアン】 を利用するのも一つの手です。


上司も感情的になっているのでこれ以上のわだかまりは避けましょう。


まとめ


本記事では、以下の内容について紹介しました。

本記事の内容

  • 円満退社のキャリア上のメリット
  • 円満退社を「できる人」と「できない人」の差
  • 円満退社に向けてやること


円満退社は退職するときにだけ関係するものではなく、今後のキャリア上にも影響があります。


辞める会社だから関係ないと、最初から適当にするのではなく、円満退社に向けた準備をしっかりとしましょう。


ただし、こじれて来た場合は、これ以上の関係性を悪化させないために、退職代行サービスを利用するのも一つの案です。


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