大企業からスタートアップへ転職する人が増えています。
私も大手企業からスタートアップへ3年前(2019年)に転職しました。
当時は大企業からスタートアップへ転職する人が徐々に増えている時期でしたが、現在は本格的に大企業よりもスタートアップを就職先として選ぶ時代が始まったかもしれません。
転職理由は様々な理由があると思います。
しかし、容易に大企業からベンチャーへ転職するのは(特に30代以上の方で初転職の場合)、冷静に考えることをおすすめします。
キャリア相談専門サービスcoachee など、充実してきているので相談するのも良いです。
今回は私の経験、友人から聞いた内容をもとに大企業からスタートアップへの転職の注意点を紹介します。
以下が今回の記事のポイントです。
ポイント
- 企業の安定性
- キャリア形成
- おかね
企業の安定性について
スタートアップで働く時に一番気になるのは企業の安定性です。
大企業では倒産するリスクは小さいし、超大手企業の場合は、JALのように国が支援してくれる可能性すらあります。
一方スタートアップの場合、ちょっとした産業構造の変化や、今回のコロナのような予測不可能な事象が発生した場合に、倒産したり、給料が支払われなくなる事象も発生しうります。
そのため、大企業への転職よりも入念に企業研究を実施すべきです。
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- 売上
- どのようなファンドから投資されているか?
- 投資ラウンドの状況
- 商品・製品
- ビジネスモデル
などは必ず確認すべきです。わからない場合は面接などでもしっかり確認しましょう。
STARTUP DBのサイトでは調達情報などの有益な情報が閲覧できますので是非確認ください。
また、スタートアップの場合は情報収集に限りがあるので、転職エージェントにも確認することをオススメします。
キャリア形成について
転職はキャリア形成に非常に大きな影響を与えます。
仮に転職が成功した場合は、キャリア形成上非常に大きく、市場価値の高い人材になるはずです。
理由は以下の3点からです。
- 大企業の視点、スタートアップの視点の双方を持てる。
- スタートアップで上手く仕事を回せたという事は、しっかりと実務を回せる事が証明ができる。
- 指示待ち人間ではなく、自分で考えて行動できる。
上記が苦手であったり、やりたくない、自信がない人はスタートアップへの転職は見直すべきです。
大企業の視点、スタートアップの視点の双方を持てる。
スタートアップ(特にtoBの場合)の場合、大企業に対してサービスや製品を提供することが多くなります。
最初からスタートアップのみ経験している方には大企業の重厚なプロセスは到底理解が困難です。
そのため、大企業の業務プロセス、稟議プロセス、仕組みを熟知している人はかなり重宝されます。
実務を回せる事が証明ができる
スタートアップでは自分で手を動かすケースがほとんどです。
たとえマネージャーであっても、プレイングマネージャーとして手を動かします。
大企業のように管理業務だけをするポジションはありません。
そのため、スタートアップで生き残れる人は実務能力があることが証明されます。
指示待ち人間ではなく、自分で考えて行動できる
スタートアップでは指示をされたり、プロセスがきっちりと決まっているわけではありません。
自分で考えて行動したり、必要であれば自ら最適なプロセスを構築するシーンが多々あります。
おかねについて
おかねと言っても、様々あります。
年収
まずは年収について。
大企業は給料が多く、福利厚生が充実している。
これを投げうってまで転職は、、、と考える方も多いでしょう。
最近は年収Gapが埋まってきています。
10年ほど前は、外資系や金融、コンサル業界しか4桁の年収を見ることはありませんでした。
しかし、最近はビズリーチなどの転職サイトでは溢れています。
しかも、スタートアップのほうが年収が多い気さへします。
一部の超大手や外資系出身の方を除いては、現職と同じ年収額は提示されるはずです。
さらに、ストックオプションの権利をもらえるので、4,5年後には、まとまった金額を得る可能性すらあります。
福利厚生について
福利厚生は重要な要素です。
年収よりも、福利厚生面が大企業とでは仕組みが異なります。
代表例としては退職金です。大企業では退職金のシステムが当然のように組み込まれています。
一方、スタートアップでは退職金があるケースはあまりみかけません。そのため、生涯年収に影響が出てきます。
しかし、スタートアップの一番の醍醐味はストックオプションです。上場することで一攫千金も夢ではありません。
そのため、
- ストックオプションの有無
- ストックオプションはいつもらえるのか?
- もらえる配分の決め方は?
などは確認しますし、オファー面談で必ず確認してください。
全くもらえないケースもありますし、未確定という企業もあります。
社員のマインドの差
これまでの点は入社前に確認することが可能です。
私がや友人が大企業とスタートアップを経験し、最も大きな差と考えるのがマインドの差です。
繰り返しになりますが、スタートアップでは当事者意識のある人しか生き残れません。
マネジメントするだけではなく、自分で手を動かす必要があります。
スタートアップの場合、方法が確立されていないことを前に進める仕事が殆どです。
自分でやりたい事・実現したいことを定めて前にすすめます。
上司から指示や目標が出るまで待っている人は生き残れません。
まとめ
大企業とスタートアップには大きな差があると思う方もいれば、そんなに差はないねと思う方もいると思います。
ただし、はっきりと言えることは
- 自分は指示待ち人間だと思う人
- 自分で仕事を探すことができない人
は、スタートアップへの転職は一旦見直したほうが良い。ということです。